自宅のWi-Fiが遅い。
アクセスポイントを増やしてもっと快適にWi-Fiを利用したいけど、ネットワークの構築って難しそうだから無理…と思ってる人におすすめしたいのがTP-LinkのメッシュWi-Fiルーター「Deco Voice X20」。
このメッシュWi-Fiルーターなら、特別な知識がなくてもスマホ専用アプリの指示に従って設定するだけで、誰でも簡単に無線LANネットワークが構築できちゃいます。
しかも、世界初のAlexa搭載を投資したメッシュWi-Fiルーターなので、スマートスピーカーとしても使えるスグレモノ。
クラウドファンディングのMakuakeで先行販売されていたものを、いち早くゲットしました♪
この記事では、「Deco Voice X20」のスペックやDecoシリーズとの比較。初期設定の方法や実際に使ってみた感想を共有していきます。
メッシュWi-Fiに興味がある人や、自宅の無線LAN環境の改善を考えている人の参考になると思うので、ぜひ最後まで読んてみて下さい。
僕がDeco Voice X20を購入した3つの理由
Wi-Fiルーターは数多く販売されていますが、その中から僕が「Deco Voice X20」を選んだのは、以下の3つの理由から。
それぞれ詳しくみていきましょう。
有線ネットワークよりメッシュWi-Fiのほうが設定が簡単
僕は以前に、有線接続でアクセスポイントを増設してWi-Fiの速度が100倍になったことがあるんですが、有線だと設置がいろいろと大変。
- 2階の部屋から15mほどのLANケーブルを家に張り巡らせて一回まで持ってくる作業;約1時間
- ルーターとアクセスポイントの設定を整える作業:約1.5時間
知識が乏しい中で作業をしたので、こんな感じで時間がかかってしまいました。
でもメッシュWi-Fiなら、スマホアプリの指示に従って設定するだけでセットアップができて、増設は電波の届く範囲内に新しいメッシュWi-Fiルータを設置するだけと超簡単。
有線よりは速度は落ちそうだけど…
という不安はもちろんありましたが、作業の手軽さと興味本位でメッシュWi-Fiを導入してみることにしました。
Alexa搭載でスマートスピーカーとして使える
単にメッシュWi-Fi環境を整えるだけなら、TP-Linkの「Deco X20」の方が安くて小さいので便利だと思います。
でも、わざわざ「Deco Voice X20」を購入した理由は、Alexa搭載でスマートスピーカーとしても使えるから。
既にAmazon Echo Show5とEcho dotを利用していて、その便利さ十分にわかっているからこそ、各部屋にスマートスピーカーを設定できれば、より便利生活環境を整えられると思いました。
先行販売で1万円安く買えた
製品名 | 定価 | 割引価格 |
---|---|---|
Deco Voice X20 | 27,800円 | 20,800円 |
ミニスマートWi-Fiプラグ | 2,020円 |
自宅のWi-Fi環境はある程度安定しているし、Amazo Echoも持っているので、特に不自由を感じていませんでした。
なので、上記2つの理由だけでわざわざ「Voice Deco X20」を購入する必要はなかったのですが、先行販売の特典である大幅割引が決めてで買うことを決意。
Alexaが搭載されているので、セットでついてくるミニスマートWi-Fiプラグを使えば、スマートホームに対応していない古いタイプの家電も声で操作できるで便利だと思ってしまったんですWW
Deco Voice X20のスペックとシリーズ比較
メモ
※1 2.5Gポート×1、1Gポート×1
TP-LinkのDeco(メッシュWi-Fiルーター】を一覧にしてみました。
Decoシリーズは、現在9種類販売されていますが、Wi-Fi6対応しているのは上記の4種類。
X20〜X90と、数値が大きくなればなるほど性能が良く、通信速度や最大接続数も多いので便利ですが、その分値段も高額なので、利用する環境に合わせて購入するのが得策。
製品名 | Wi-Fi規格 | 最大通信速度 |
---|---|---|
iPhone 11, 12 シリーズ | Wi-Fi6 | 1200Mbps |
M1 Macbook Pro 13インチ | Wi-Fi6 | 1200Mbps |
iPhone 8 | Wi-Fi5 | 866Mbps |
ご覧のように、Wi-Fi6に対応した最新のiPhoneシリーズやM1チップを搭載したMacbook Proでも、最大通信速度は1200Mbps。
よほど通信速度を重視したデバイスではない限り、DecoX60以上は必要ありません。
また「Deco Voice X20」と「Deco X20」の違いは、おそらくAlexa搭載の有無だけ。スマートスピーカーとして使いたいかどうかで選ぶといいと思います。
ちなみに、全モデルとの連携が可能で、メッシュWi-Fiネットワークの構築ができるので、スマートスピーカーを使う部屋だけ「Deco Voice X20」を設置して、残りの部屋は安い「Deco X20」を設置するほうがコスパが良くておすすめです。
Deco Voice X20の同梱物
同梱物 | Deco Voice X20本体 2個 |
---|---|
アダプター 2個 | |
LANケーブル | |
クイックスタートガイド | |
保証書 | |
Wi-Fi6での接続についての説明書 |
Deco Voice X20の同梱物はこんな感じ。2個セットを購入したので、本体とアダプターが2セット入っていました。
メッシュWi-Fiといえど、モデムやONUとの接続は必要なので、LANケーブルは最低1本は必須です。
見た目はこんな感じの可愛いらしいツートンカラー。
上の白い部分が、スピーカーとメッシュWi-Fiの機能を全てになっていて、下の赤い部分は単なるスタンドです。
ロゴの上にあるのがLEDインジケータで、LEDの点灯の仕方で、ルーターの状態を確認することが可能。
LEDの状態 | Decoの状態 |
---|---|
黄色く点滅 | Decoの再起動中 |
黄色く点灯 | Decoの起動中 |
青く点滅 | Decoの設定待ち |
青く点灯 | Decoの設定が完了した状態 |
緑色or白く点滅 | ファームウェアのアップデート中 |
緑色or白く点灯 | Decoが登録済みで、正常に動作中 |
赤く点滅 | 1台目のDecoとの接続が切れている状態 |
赤く点灯 | Decoに何らかの問題が発生している状態 |
パターンが多いので混乱しがちですが、LEDが赤くなっていたら、何かしら問題が発生しているということだけ覚えておけばよいでしょう。
背面ポート | リセットボタン |
---|---|
ギガビットポート×2 | |
電源ポート |
メッシュWi-Fiルーターのため、普通の無線LANルーターと比べると、有線LANポートの数がかなり少ないのが特徴。
デスクトップPCなど、有線接続で運用したいデバイスが多い人には、あまり向いていない製品かもしれません。
有線接続する際は、WAN/LANポートを自動的に判別してくれるので、何も考えずに接続できるのが便利で、ネットワークに詳しくないユーザに優しい設計となっています。
形状からして、スタンドと本体を取り外せると思いましたが、どうやらそれは無理そう。
というのも、白い部分の下の方にスピーカーが設置されているようで、そこにある溝から音声が流れてくるので、床に直接置くと音が広がらなくなってしまうからだと思われます。
本体上部には、スマートスピーカーを操作するための機能が集約されています。
本体上部 | 音声入力オン・オフボタン |
---|---|
Alexa起動ボタン | |
音量調整+-ボタン | |
マイク |
マイクアイコンのボタンを押せば、音声入力をオフにできるので、間違ってAlexaを起動させてしまうことを防止できます。
「アレクサ」と話しかけるだけでAlexaを呼び出せるので、起動ボタンはほとんど使うことはないでしょう。
四隅にある小さな白い点がおそらく、集音用のマイクのための穴。これらを使って声を聞き取り、Alexaに指示を出せます。
斜めから見ると、こんな感じで溝があるので、当初はここからスピーカーの音声が流れると思っていましたが、前述したように、スピーカーの音は下側から流れるので、この溝はおそらく放熱用ではないかと思います。
Deco Voice X20の初期設定方法
Decoシリーズの設定は、全てスマホ専用のアプリで行います。
逆に言うと、スマホがないとおそらくセットアップできないので要注意。
iOS版、Android版ともに提供されているので、使っているスマホに合わせてアプリをダウンロードしてください。
TP-Link Decoスマホアプリ
iPhoneユーザなので、これから紹介する手順はiPhone版のスクショです。
ただし、Andoroid版でもほとんど同じように操作できるので、一部読み替えて参考にしてみてください。
アプリを開くとこの画面になるので、開始をタップします。
追加するデバイス、今回は「Voice X20」をタップします。
Deco、アダプタ、LANケーブルを用意してから次へをタップします。
自宅にモデムがある場合は、モデムの電源を切って次へをタップ。ひかり電話を使っていたり、既にあるWi-Fiルータへ接続してう買う場合は、モデムがない場合をタップします。
アプリの説明とは異なり、利用する無線LANルータのLANポートにDecoを接続し、電源を入れます。
DecoのLEDが青く点滅していることを確認してからタップします。すると、BluetoothでスマホとDecoが接続されます。
接続が完了すると、設置場所を聞かれるので、任意のものをタップします。
任意のネットワーク名とパスワードを設定し、次へをタップします。
作成したネットワークのへの接続を求められるので、接続をタップすると接続は完了です。
Wi-Fiネットワークの設定はこれでOKですが、Alexaの設定を行わないとAlexaを利用できません。
なので、続けてAlexaの設定も行いましょう。
Alexaの設定手順
必要なもの
- Amazonのアカウント
- TP-Linkアカウント
ALEXAを有効にするをタップします。
今すぐ始めるをタップします。
Eメールとパスワードを入力し、ログインをタップします。
TP−Linkルータースキルをタップします。
Alexaを紐付けるをタップします。
リンクするをタップします。
スキルの連携が正しく完了すると、「TP-LinkアカウントがAlexaに紐付けされています」と表示されます。
これで設定が完了したので、Alexaを通して天気を確認したり、TP-Linkルーターのスキルを使えるようになりました。
「アレクサ、ティーピーリンクを開いて」と話しかけると、利用できるコマンドをAlexaが案内してくれます。
2台目以降の追加(メッシュWi-Fiの構築)は、電源を入れるだけで自動追加
メッシュWi-Fiルーターなので、もう一台ネットワークについかしないといけないですが、設定は超簡単で、1台目の電波が届く範囲で2台目の電源を入れるだけ。
有線LAN接続も必要ないため、コンセントがある場所であればどこにでも設置できるので便利です♪
2階建ての戸建てに設置して速度を計測してみた
ある程度の広さがないと、メッシュWi-Fiの利便性と速度を計測できないと思ったので、実家の1階と2階に設置して計測してみました。
実家の間取りはこんな感じで、計測位置は番号をふった5箇所。
Deco Voice X20は、二階の真ん中の部屋(ONUがある部屋)に設置し、2台目を各部屋に移動させて計測してみました。
計測位置 | NEC (有線接続) |
Deco Voice X20 (メッシュWi-Fi接続) |
---|---|---|
①ダイニング | 110 Mbps | 55 Mbps |
②リビング | 37 Mbps | 33 Mbps |
③2F 大部屋 | 65 Mbps | 22 Mbps |
④2F 左 | 43 Mbps | 53 Mbps |
⑤2F 中 | 83 Mbps | 92 Mbps |
速度電波状況等によって変化するので、何度か測定して、早かった結果を載せています。
ある程度予想はしていましたが、メッシュWi-Fiルーター同士の距離が離れれば離れるほど速度が遅くなり、安定しないという結果に。
特に距離のあるダイニングと2階の大部屋では、有線接続のNECルーターのWi-Fiと比べると1/2〜1/3程度の速度しか出ていません。
単純に家の広さに対してメッシュWi-Fiルーター2台では網羅できていない可能性もあるので、あと2台ほど増やせば速度はもっと安定するかもしれません。
ちなみに、ダイニングのDeco Voice X20をメッシュWi-Fi接続ではなく有線接続に切り替えると、平均80Mbpsくらいで安定してでるようになったので、安定性を求めるならやはり有線接続がいいと思います。
Deco Voice X20を実際に使ってみた感想
ここからは、「Voice Deco X20」を実際に使ってみた感想を、良い点と不満な点も含めて紹介します。
セットアップ&ネットワークの構築が簡単
初期設定の方法で紹介したように、アプリの指示に従っていくだけでセットアップが完了。さらに、2台目以降の追加は電源を入れるだけという手軽さが最大のメリットだと感じました。
これなら、ネットワークについて知識の乏しい人でも、アプリの説明さえ理解できれば簡単に家中にWi-Fiネットワークを張り巡らせられます。
また、一度スマホと接続してしまえば、接続したデバイスとネットワークを覚えているのも嬉しいポイント。
例えば、自宅でセットアップしたDeco Voice X20を実家に持っていて、無線LANルータに接続すれば、改めて初期設定をしなくても、自宅と同じネットワーク名でWi-Fiを利用できます。
スピーカーは、高音がキレイで低音は超弱い
Amazon Echo Show5とEcho dotを持っているので、この2つと音質を聴き比べてみました。
その結果、Deco Voice X20のスピーカーは、高音がかなりクリアでキレイに聞こえます。でも、Echoシリーズと比べると低音が明らかに弱いので、パワフルなサウンドは味わえません。
EDMやR&B、Rockなど、低音や楽器の音をしっかりと聞きたい人には物足りならい音だと思います。
高音がクリアで、人の声がはっきりとしているので、ラジオを聞くのにおすすめですが、次の項で紹介する致命的なバグがあります…
radikoアプリが頻繁に落ちて使い物にならない
スマホで気軽にラジオが聴けるアプリとして有名な「radiko」。
AM/FMの電波より音質が良く、チューニングの必要もないので便利なこのアプリがAlexa上でも動作するんです。
高音がクリアで人の声がはっきり聞こえるスピーカーなので、より快適にラジオを楽しめると思っていたのですが、どうやらDeco Voice X20とは相性が悪いらしく、めちゃくちゃ頻繁に落ちます。
ひどいときは、1分ぐらい再生したら急に止まってしまうので、全く使えないというレベル…
Echoシリーズでは落ちがことが無いので、この点がアップデートで改善されたらいいなと思いました。
AppleMusic非対応なのが非常に残念
パッケージには、「amazon music」「Spotify」対応のロゴが載っていたので、AppleMusicはどうなんだろう…と小さな期待を抱いていましたが、Deco Voice X20はAppleMusicに対応していません。
Alexaが搭載されていれば、どんなものでもAppleMusicのスキルが使えると思っていたので、これはこれで良い勉強になりました。
ただ、ある方法を使うと非対応のはずのAppleMusicを再生できる裏技っぽいものを発見しました。
Deco Voice X20でAppleMusicを再生する方法
AlexaのスキルとしてAppleMusicを利用することはできませんが、Bluetoothスピーカーとして利用することで、間接的にAppleMusicを使う方法を発見しました。
Decoアプリの「Alexa音声サービス」からAppleMusicを使いたいネットワーク上のDecoをタップします。
「DecoのBluetooth」のスイッチをONにすると、Bluetoothスピーカーとしてペアリングできるようになるので、スマホ上でAppleMusicを再生すればOK。
一度Bluetoothのペアリングが完了すると、「アレクサ、接続を解除して」「Alexa、スマホと接続して」と話しかけるだけで接続と解除が可能。
あとは、スマホに向かって「Hey Siri,AppleMusic流して」といえば、スマホを手で操作しなくても「Deco Voice X20」からAppleMusicの音楽が再生されます。
まとめ
- TP-Link「Deco Voice X20」は、Alexa搭載のスマートスピーカーとしても使えるメッシュWi-Fiルーター
- アプリで簡単にセットアップできるので、気軽に家中にWi-Fiネットワークを張り巡らせらせたい人におすすめ
今回は、世界初のAlexaを搭載したメッシュWi-Fiルーター「TP-Link Deco Voice X20」を紹介しました。
メッシュWi-Fiルーターを初めて使ってみましたが、セットアップの簡単さに驚きました。
普通のWi-Fiルーターでアクセスポイントを増やそうとすると、有線の場合は物理的にLANケーブルを張り巡らせるのが手間。
無線の場合は、ボタンを長押したり、ネットワーク名を統一する必要があったので、作業量が明らかに違います。
詳しい知識がなくてもWi-Fiネットワークを構築できるのが非常に便利だと感じました。
スピーカーとしての性能は、やはりスピーカー単体のものには勝てないですが、省スペースという一体型のメリットもあるので、その点を理解できる人は購入してみてください。