システムアップデートにより、ニンテンドースイッチがBluetoothオーディオに対応。
ついに標準の機能でワイヤレスヘッドホンを使えるようになりましたが、使えるコーデックがSBCだったり、ローカル通信中は使えないなどまだまだ課題が多くあります。
そこでおすすめしたいのが、Bluetoothトランスミッター「Muson MK3」です。
今回は、メーカーのMusonさんに商品の提供を頂きレビューすることになりました。
過去に何度かニンテンドースイッチ向けのBluetoothトランスミッターをレビューしたことがありますが、この製品はどんな違いがあるんでしょうか。
この記事では、Muson MK3のスペックや他のBluetoothトランスミッターとの比較、実際に使ってみた感想を紹介したいと思います。
ニンテンドースイッチ向けのBluetoothトランスミッターを探している人の参考になると思うので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
Muson MK3でできること
- ニンテンドースイッチの音声を無線化して、ワイヤレスイヤホンやヘッドホンで聴く
- ワイヤレスイヤホン内臓のマイクを使ったボイスチャット
- 充電しながらの利用
- ワイヤレスイヤホン二台への同時接続
- より低遅延なaptx LLでの接続
Muson MK3でできることをぱっと上げるとこんな感じ。
ニンテンドースイッチのアップデートで利用できるBluetoothオーディオと比較すると、ボイスチャットが使えること、二台のワイヤレスイヤホンと同時接続できること、低遅延コーデックのaptX-LLが使える、ローカル通信中でも使用可、無線コントローラーの制限なしというメリットがあります。
また、ニンテンドースイッチ向けのBluetoothトランスミッターがたくさん発売されている中で、数少ない充電しながら利用できるのも特徴の一つ。
Muson MK3のスペック
コーデック | SBC, aptX, aptX LL |
---|---|
接続デバイス数 | 2台 |
USB-Aアダプタ | ◯ |
PD対応 | ◯ |
ボイスチャット | ヘッドセットマイク、ミニマイク |
サイズ | 約49x22x8mm |
価格 | 2,980円 |
MK3のスペックを簡単にまとめてみました。
PD対応で充電しながら利用でき、二台同時接続可能で約3,000円というのは中々のコスパ。
他のBluetoothトランスミッターに比べると少し大きめですが、安さ重視ならめちゃめちゃおすすめです。
Muson MK3の同梱物
同梱物 | MK3本体 |
---|---|
USB-C to USB-Aアダプタ | |
ミニマイク | |
取扱説明書 |
MK3の同梱物はこんな感じ。
ニンテンドースイッチから給電されるので、充電用のケーブルやアダプタなどは不要です。
USB-C端子を直接スイッチに接続するタイプのBluetoothトランスミッターなので、一般的なBluetoothトランスミッターと比べると小型。
小さなニンテンドースイッチみたいな見た目が可愛らしいのが特徴的。
スイッチ向けのBluetoothトランスミッターの多くは、充電用ポートを搭載していないため、ワイヤレスイヤホンの使用中は充電しながらのプレイはできません。
でも、MK3は充電用のポートを搭載しているので便利。
スイッチに接続してみるとデザインの可愛らしさが際立ちますね。
でも、もっと小型のスイッチ用Bluetoothトランスミッターもあるので、それに比べるとちょっと大きくて邪魔くさいかも。
こんな感じで、下にかなり出っ張るので、テーブルや床に手を置いてプレイする人は、持ち方を工夫しないとMK3が地面に当たってプレイすづらいと思います。
下から見るとスイッチ本体より薄く、スッキリとした感じ。
MK3がスイッチの下にかなり出っ張ってしまうので、背面のスタンドは使えなくなります。
そのため、テーブルモードでプレイしたい場合は、別途スタンドを用意して底上げする必要があります。
Switchとの接続部には隙間ができますが、1mmにも満たない幅のため、保護ケースをはめている人はつかえないかもしれません。
コレを防ぐには、USB-Cの延長ケーブルを利用するか、保護ケースの一部を切り取る必要がありそうです。
Muson MK3とGENKI Audioの比較
MK3と非常に似ているのが前に紹介したGENKI Audio。
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せっかくなのでこの2つの製品を比較してみたいと思います。
Muson MK3 | GENKI Audio | |
---|---|---|
外観 | ||
コーデック | SBC, aptX, aptX LL | SBC, AAC, aptX, aptX LL |
接続デバイス数 | 2台 | 2台 |
USB-Aアダプタ | ◯ | ◯ |
PD対応 | ◯ | ◯ |
ボイスチャット | ヘッドセットマイク/ミニマイク | ヘッドセットマイク/ミニマイク |
サイズ(mm) | 約49x22x8 | 38x20.3x7.7 |
価格 | 2,980円 | 5,399円 |
価格は、Amazonの参考価格を記載しています。
どちらの製品も長方形型のBluetoothトランスミッターで、PDに対応している分、Switch向けのBluetoothトランスミッターとしては比較的大きめのサイズ。
ただ表を見ても分かる通り、両者ともそこまでスペックに大きな違いはありません。
GENKI Audioの方がSBCよりも高音質のAACに対応している分、AirPodsユーザに向いているように思えますが、約2,500円の価格差を考えると、僕だったら安い方MK3の方を選びます。
スペックだけ比較しても仕方ないので、実機を比較してみましょう。
形状と色使いはよく似ていますが、MK3の方が横幅が大きくなっています。
大きさの違いは一目瞭然。
厚みは両製品ともほぼ同じくらい。横幅が広くて薄い形状だということがわかります。
MK3は本体右側に充電用USB-Cポートがあり、GENKI Audioは本体下部にあります。
充電用のUSB-Cケーブルを接続してみると使い勝手がかなり違うことがわかりました。
MK3の方は、充電ケーブルが右側に出るため、固くて太いUSB-Cケーブルを使っていると少し邪魔になります。
GENKI Audioの方は、手の邪魔にはなりませんが、Switch本体の下に側からケーブルが伸びているため、肘をついたりして高さを出して上げないと、テーブルに当たって邪魔になります。
MK3の方は、使用中のコーデックがLEDインジケータの色と光方で確認可能。
GENKI Audioは確認の方法がないので、この点はMK3の方が便利だと感じました。
Muson MK3を実際に使ってみた感想
ここからは、実際にMK3を使ってみた感想を、予定不満な点を含めて紹介していきます。
SBC接続でも音声遅延はそこまで気にならない
ワイヤレスイヤホンを使ってゲームをプレイする上で一番気になるのが、音声の遅延いわゆる音ズレではないでしょうか。
ある程度遅延することは覚悟していたのですが、AirPodsとSBCコーデックで接続して、フォートナイトをプレイしてみましたが、ほとんど遅延は感じられませんでした。
でも、SBCより低遅延であろうaptXでSoundpeats Air3と接続した場合は、若干の遅延がみられました。
Air3独自のゲームモードに切り替えると、遅延はほとんど改善されましたが、接続するワイヤレスイヤホンの相性によって、多少は遅延が考えられると思います。
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充電しながら使えるのがナイス
長時間プレイする人は充電しながら使えることはほぼ必須の機能ではないでしょうか。
特に、バッテリーが消耗してしまって、電池の持ちが悪いスイッチを利用している人は常に充電しながらプレイしたいはずです。
ケーブルが手に当たってちょっと邪魔くさいという風に紹介しましたが、実は柔軟性のあるUSB-Cケーブルを使うとその問題も解消できます。
おすすめは、耐久性と柔軟性が高いナイロン製のUSB-Cケーブル。
ケーブルがかなり柔らかいので、手に当たらないように下側にずらしてあげることで、手持ちプレイのときでも邪魔になりません。
ワイヤレスイヤホンの内蔵マイクでボイスチャットができる
一部のゲーム内ボイスチャットに対応したソフトでは、ワイヤレスイヤホンの内蔵マイクを使ってボイチャが可能。
試しに、AirPodsをスイッチと接続して、フォートナイトでボイチャができるか試してみましたが問題なく可能でした。
ただし、ボイチャをする場合はいくつか注意点があります。
- 音量と音質が著しく低下する
- aptX接続だとボイチャできない
- マイクを認識しない場合は、毎回Switchの再起動が必要
これらはMK3独特の問題というよりは、スイッチ向けのBluetoothトランスミッター全般で言えること。GENKI Audioでも同様の症状がありました。
AirPodsで接続した場合、音声はクリアに入力されますが、音質と音量は半分くらいになる印象。
aptXに対応した、SoundpeatsのSonic Pro、Air3共に試してみましたが、どちらも音声入力ができませんでした。
ワイヤレスイヤホン二台同時接続が便利
MK3では、ニンテンドスイッチ標準のBluetoothオーディオ機能ではできない、ワイヤレスイヤホンの二台同時接続が可能。
友達同士やカップルで対戦プレイする際に、周りに音を漏らさずプレイに集中できるので便利です。
コーデックがLEDで確認できるので便利
必須の機能ではありませんが、使用しているコーデックをLEDで確認できるのが地味に便利。
AirPodsの場合SBC接続となるため、LEDインジケータが青くゆっくり点滅します。
Soundpeats Air3の場合は、aptX接続となるため、赤くゆっくり点滅します。
aptX-LL対応のワイヤレスイヤホンを持っていないため確認できていませんが、aptX-LLの場合は、赤く点灯するようです。
サイズが少し大きのが玉に瑕
機能性抜群でコスパも良いMK3ですが、唯一の欠点がサイズだと思います。
以前紹介したCIOのBT-TM800と比較すると、大きさの違いはあきらか。
充電しながら使えるか否かという違いはありますが、サイズが大きいと手持ちプレイの際に若干邪魔になるのは避けられません。
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まとめ
- Muson MK3は二台同時接続、ボイチャに対応したコスパ抜群のBluetoothトランスミッター
- ニンテンドースイッチ標準のBluetoothオーディオでは物足りない人におすすめ
Bluetoothオーディオ機能により、特別な製品を使わなくてもNintendo Switchでワイヤレスイヤホンを使えるようになりました。
そのため、一人でしかプレイしない人ならBluetoothトランスミッターは不要ですが、二人で対戦プレイしたい人やローカル通信中にもワイヤレスイヤホンを使いたい人には未だにMK3のようなBluetoothトランスミッターが必要です。
充電しながらも使え、約3,000円と類似製品の中でも低価格な製品なので、Bluetoothオーディオだけでは物足りない人は是非購入を検討してみてください。