今回紹介するのはEcoFlowのポータブル電源「River Pro」。
キャンプ時に家電が使えるため重宝するポータブル電源ですが、台風時の停電や災害時など近年ではその需要も高まってきています。
ポータブル電源は数多くの製品が各社から販売されていまうが、EcoFlowのRiver Proは他のポータブル電源と比較してどんな特徴があるのでしょうか?
この記事ではRiver Proの実機レビューを踏まえ、他のポータブル電源と比較や実際に使ってみた感想を紹介します。
ポータブル電源を探している人に参考になると思うので、ぜひ最後まで読んでみてください。
僕がEcoFlow River Proを購入した3つの理由
まずは僕がEcoFlowのRiver Proを購入した理由を紹介します。
台風時の停電対策のため
「暗がりで光るRiver Pro」
僕がRiver Proを購入した最大の理由は、台風による停電対策のため。つまり、防災用です。
僕が住む沖縄には毎年3、4回は台風がやってきます。
幼い頃から経験しているので暴風雨には全然抵抗がありませんが、どうしてもなれないのが停電。
田舎のため他の地域よりも早く停電し、復旧するのも遅いため、最大3日間停電から復旧しなかったこともあります。
夏の蒸し暑い時期に、扇風機無しで夜を過ごすのは本当に苦痛のため、停電しても扇風機を長時間使えるRiver Proのようなポータブル電源が必要でした。
たった1.6時間で満充電できる急速充電対応
ポータブル電源は各社いろんな製品を販売していますが、その中から僕がRiver Proを選んだ理由は、720Whの大容量にも関わらず約1.6時間で満充電できる急速充電に対応しているからです。
製品名 | EcoFlow River Pro |
Anker 535 Portable Power Station |
Jackery ポータブル電源 708 |
---|---|---|---|
外観 | |||
容量 | 720Wh | 512Wh | 708Wh |
最短充電時間 | 1.6時間 | 約3.4時間 | 約5時間 |
人気のあるAnkerやJackeryのポータブル電源は、バッテリー容量がRiver Proより少ないにも関わらず倍以上の充電時間を必要とするため、River Proの充電時間がいかに短いかがわかります。
大容量で長時間使えるのはいいけど、充電時間が長かったら使いづらいので、これは外せないポイント。
1200Wのドライヤーが使えるハイパワーポータブル電源
River Proの定格出力は600Wですが、独自機能のX-Boostを利用すると最大瞬間出力はなんと1200W。
そのためドライヤーのような出力が1000Wを超えるような家電も利用できます!
製品名 | EcoFlow River Pro |
Anker 535 Portable Power Station |
Jackery ポータブル電源 708 |
---|---|---|---|
外観 | |||
定格出力 | 600W (1200W) |
500Wh | 500W |
1200Wを超える家電を使えるポータブル電源は中々ないので、キャンプ中でもドライヤーが使いたい。高出力の家電を使いたい人におすすめのポータブル電源です。
EcoFlow River Proのスペック
わかりやすいようにRiver Proのスペックを一覧にまとめてみました。
製品名 | River Pro |
---|---|
容量 | 720Wh |
定格出力 | 600W |
X-Boost出力 | 1200Wまで |
AC充電時間 | 1.6時間 |
ソーラー充電時間 | 約9時間 (160Wソーラー利用時) |
専用エクストラバッテリー | 720Wh |
充電回数 | 800サイクル |
サイズ | 28.8×18.5×25.3cm |
重量 | 7.6kg |
合計ポート数 | 10 |
---|---|
ACポート | ×3 |
USB-A | ×3 |
USB-C | ×1 |
DC5521 | ×2 |
シガーソケット | ×1 |
ポート数は合計10個なので、最大10台のデバイスを同時充電できます。
予備バッテリーで容量を720Wから1440Whに増設可能
別売りの拡張バッテリーを接続すれば、容量を720Wから倍の1440Whに拡張できるのもRiver Proの魅力の一つ。
人によってポータブル電源の用途は違うので、実際に使ってみないと的確なバッテリー容量は分かりづらいですが、River Proならあとから容量を倍に増やせるので、「少し物足りないな…」と思った場合でも対処ができます。
通常のRiver、River MAXは予備バッテリーによる拡張は非対応なので、容量が足りるか不安な人はRiver Proを選ぶことをおすすめします。
EcoFlow River Proの実機レビュー
それではRiver Proの実機を確認していきましょう。
River Proのカラーバリエーションはブラックのみ。
以前はホワイトのPlusシリーズもありましたが、現在は販売されていません。
正面にスクリーンやライト、各種ポートなどが集約されているため、アクセスしやすくなっています。
中央にある黄色いボタンが電源ボタンになっていて、長押しでON/OFFが切り替えられます。
ちなみに電源を切り忘れた場合でも、30分間未使用だと自動的に電源はOFFになります。
本体上部にはEcoFlowのロゴが入った取っ手がついており、持ち運びしやすい使用になっています。
ただ、本体重量が7.6kgもあるため女性だと重くて持ち運びづらいと感じるかもしれません…
なので、このように両サイドを抱えるように持ち運ぶのがおすすめ。
取っ手の下には隙間があるため、このように充電中のスマホを置いておくことも可能。
LEDライトは、弱、強、点滅の3段階で調節可能。
小さい割にはワイドな光のLEDライトですが、正面からみると結構眩しいです。
なので、そのまま使うよりは水を入れたペットボトルを置いて光を拡散するようにするのがおすすめ。
こうすることで光がソフトになり範囲も増えるので、停電時に便利です。
ディスプレには、充電可能時間やバッテリーの残量、入出力の時間が数値で表示されるためわかりやすくて便利。
充電中でも5分以上操作しないとディスプレイは消灯するため、就寝時などに使ってもLEDの煩わしさを感じません。
USB-Cポートの出力は100Wのため、Macbook Pro13インチを急速充電可能。
60Whのノートパソコンなら約10回も充電できるため、出先でのバッテリー切れの心配が無くなります。
River Pro車に積んでおけば、日本縦断の旅をしながらノマドワークすることも可能できちゃいます!
USB-Aポートは、出力12Wを2つ、出力28Wを1つ搭載。
スマホやタブレット、ワイヤレスイヤホンなどをまとめて充電できます。
一人で使う場合はこんなに同時充電することってほとんどありません。
ただ、停電時や災害時などに家族や友人と一緒に過ごしている場合は、複数デバイスの同時充電ができると重宝します。
右側にはシガーソケットとDCポートが2つあるのですが、電気にあまり詳しくないため正直メリットがわかりません…
本体左側面に、River Pro自体を充電するための入力ポートが集約されています。
ACポートを使えば1.6時間で満充電できるので、基本はACポートを使い、外で充電するしたい場合は、車のシガーソケットや別売りのソーラーパネルを使用することができます。
本体右側にはACポートが3つついており、扇風機や炊飯器、ドライヤーなどUSB端子ではない家電の使用が可能。
1200Wのアイリスオーヤマのセラミックファンヒーターをダメ元で使えるか実験したところ、問題なく動作しました。
独自のX-Boost機能により家電の動作電圧を下げて動作させているらしいので、コンセントに指したときよりは風量が弱くなるため、長時間の使用には向きません。
ACポートの下には補助バッテリー接続用のポートがあり、ここに別売りの補助バッテリーを接続することで、バッテリー容量を720Whから1440Whに増強することが可能。
停電対策用として使う分なら720Whでも十分だと思いますが、キャンプで使うと意外とあっさり消費しそうなので、容量をあとから追加できるもRiver Proのいいところだと思います。
EcoFlow Riverシリーズの違い
つづいてRiverシリーズの違いを見ていきましょう。
メモ
※1 2023年3月10日時点のAmazonでの価格
2023年3月現在販売されているRiverシリーズは、「River Pro」「River2」「River2 Max」の3種類。
以前は「River」「River Max」がありましたが、第2世代が発売されてからなくなりました。
River2 Proも発表されていますが未発売となっているため、旧世代と新世代が混ざった商品展開になっています。
それぞれポート数や出力の違いはありますが、3つの製品の一番の違いはバッテリーの容量で、無印→Max→Proの順で大きくなります。
通常はバッテリー容量に比例して充電時間も長くなりますが、River2とRiver Proの容量は約2.8倍も違うのに、充電時間は約36分しか違いがありません。
容量が大きくなるにつれて重くはなりますが、大は小を兼ねるし、停電や災害時は大容量のほうが絶対に便利なので、僕はRiver Proを選びました。
ただし、第2世代になって充電回数が800回から3,000回に大きく伸びているため、長期利用を考えた場合は第2世代のほうがおすすめ。
EcoFlow River Proの同梱物
- River Pro本体
- AC充電ケーブル
- シガーソケット充電ケーブル
- ソーラーパネル充電ケーブル(MC4-XT60変換用)
- DC5521-DC5525ケーブル
- ユーザーマニュアル
- 保証カード
River Proの同梱物はこんな風に豊富で、様々な充電方法に対応したケーブルが最初から付属されています。
シガーライターソケットを使ってRiver Proが充電できるケーブルもついているので、キャンプに向かう車中で充電して、キャンプ中に電気を利用することだって可能。
EcoFlow River Proと他のポータブル電源の比較
続いてRiver Proと他のポータブル電源を比較していきます。
実機を持っていないためスペック上の比較にはなってしまいますが、購入する際の参考にしてみてください。
ポータブル電源を販売している有名なメーカーの、バッテリー容量が近いものを集めてみました。
サイズや重量は3つともほとんど違いがありませんが。充電速度や最大出力をみるとRiver Proのほうが優れていることがわかります。
また、容量が足りないと思った場合でも、River Proは補助バッテリーを使うことで容量を増強できますが、他の2つはそれができません。
充電回数は、AnkerのPower Stationのほうが3000サイクルと圧倒的に多いため長期間使う上では優れていますが、価格や他のスペックをとのバランスを見ると、コスパが良いのはRiver Proだと言えるでしょう。
EcoFlow River Proを実際に使ってみた感想
ここからは、僕が実際にRiver Proを使ってみた感想を、良い点と不満な点を含めて紹介します。
蓄電時間が早いので繰り返し使いやすい
River Pro最大のメリットは間違いなく1.6時間と短時間で満充電できること。
大容量で長時間使えるのは便利ですが、蓄電時間に時間がかかってしまうと繰り返し使うのが大変だし、万が一充電を忘れた際に使えない可能性もあります。
多くのポータブル電源が3時間以上の充電時間が必要な中、1.6時間での急速充電は驚異的。
これだけでRiver Proを選ぶ価値があると感じました。
扇風機が40時間以上使えるのが便利過ぎる
River Proなら、扇風機の弱が40時間以上も使用可能。
これだけ長く使えれば台風時の停電もすっかりカバーできるため、蒸し暑さに苦しみながら眠れない夜を過ごさなくて良くなります。
持ち運ぶには重い…
River Pro唯一のデメリットは約7.6kgと重いこと。
バッテリー容量が大きいため、これは他のポータブル電源も同じことが言えますが、持ち運ぶのは結構大変です。
そのため、自宅で使う場合は定位置を決めておいて動かさないようにするのがベスト。
キャンプに持っていく場合は、折りたたみ式のキャリーカートがあったほうがいいと思います。
EcoFlow River Proを安くお得に購入する方法
定価が7万円台のRiver Proですが、購入するならAmazonタイムセールや楽天スーパーセールのタイミングを狙いましょう。
毎回セールのタイミングで大幅割引の対象になっており、僕は約2万円も安く購入できました。
ブラックフライデーや年末商戦などでも安くなることが多いので、緊急で購入する必要がない場合は、セールになるまで待つことをおすすめします。
まとめ
- EcoFlow River Proは、720Whの大容量にも関わらず1.6時間で満充電できるポータブル電源
- 1200Wのドライヤーも使用可能
- 停電などの防災グッズ、キャンプ用品としておすすめ
今回はEcoFlowのポータブル電源River Proをレビューしました。
ほぼ毎年台風の直撃による停電に苦しんでいたためずっと欲しかったポータブル電源。
様々な製品がある中でいろいろ悩みましたが、1.6時間で満充電できるのはマジで最高です。
全国的に台風による停電被害が増えているのため、万が一に備えて購入してみてはいかがでしょうか?