リモートワークをするにあたり、自宅の仕事環境を整えたいという人は多いのではないでしょうか。
僕は、Macbook Pro13インチのポート不足と利便性を向上させるためにドッキングステーションを使っています。
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ドッキングステーションは、ケーブル一本でパソコンと接続するだけで、SDカードスロットやUSBポートを拡張でき、さらに給電できるスグレモノ。
ノートパソコンをデスクトップパソコンのように使い人におすすめのデバイスです。
性能は申し分なく、デスクトップ周りがすっきりしたので非常に気に入っているのですが、1つだけ不満なのが縦に長いので不安定というところ。
その不満が解決できそうな横置きタイプのドッキングステーション「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」を入手しました。
実は今回、メーカーのBelkinさんより製品提供とレビュー動画の作成依頼を頂きました。
製品の良い点も悪い点も惜しみなくレビューさせてほしいと提案したところ、快諾をいただいたので、スペックや同梱物の紹介とともに、実際に使って感じたメリットとデメリットを紹介していきます。
ドッキングステーションの購入を考えている人の参考になると思うので、ぜひ最後まで読んでみて下さい。
Belkin Thunderbolt3 Dock Proの同梱物
同梱物 | Thunderbolt3 Dock Pro本体 |
---|---|
Thunderbolt3ケーブル(80cm) | |
電源アダプタ | |
電源ケーブル(3種類) | |
簡易マニュアル | |
保証書 |
「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」の同梱物はこんな感じ。
外部ディスプレイ接続用のディスプレイポートポートケーブルやThunderbolt3ケーブル(またはUSB-C)はないので別途用意する必要があります。
電源ケーブルは、日本用、台湾用、中国用の3種類が入っていますが、使うのは1本だけ。ただ、3ピンタイプなので、変換アダプタや3ピンの電源タップが必須です。


Belkin Thunderbolt3 Dock Proのスペック
続いてスペックを見ていきましょう。
電源ユニット(ACアダプタ)については商品ページにも載っていないので参考になると思います。
サイズと重量
本体 | ACアダプタ | |
---|---|---|
サイズ | 25x81x198mm | 約30x75x154 |
重量 | 422g | 557g |
同梱物の紹介で気づいたかもしれませんが、ACアダプタがかなり大きくて重たいです。アダプタ本体だけだと約480gですが、そこからコードが出ているためそれを含めると557g。電源ケーブルを含めるともっと重くなります。


ただしコード類が十分な長さなので、アダプタの大きさが電源タップを占領することはありません。
デスクの背面や床などに置いてしまえば、見えないので大きさは気にならないと思います。
搭載ポート一覧
前面 | USB-A 3.1 Gen2 (10Gbps) |
---|---|
USB-C 3.1 Gen2 (10Gbps、データ転送用) |
|
SDカード UHS-Ⅱ (最大312MB/s) |
|
オーディオジャック(イン/アウト) |
前面は、抜き差しが多いであろうメディアのポートとなっており、数は少ないです。
注意ポイント
USB-Cポートはデータ転送用なので、外部ディスプレイや液晶ペンタブレットを接続しても出力できないので要注意。
背面 | DC入力ポート(170w) |
---|---|
Thunderbolt3 PC接続用 (40Gbps, 最大85w) |
|
Thunderbolt3 (40Gbps,) |
|
ディスプレイポート1.4 | |
有線LANポート (1Gbps) |
|
USB-A3.0 ×4 (5Gbps) |
背面は、常時接続されるデバイスのポートが8つあります。
前面と背面合わえるとUSB-Aポートが5個もあるので、沢山の周辺機器を接続したい人でも問題なし。SDカードリーダーや有線LANポートもついているので、ドッキングステーションとして十分すぎるのではないでしょうか。
ただし、外部ディスプレイと接続できるポートが、ディスプレイポートまたはThunderbolt3(USB-Cも可能)のみで、HDMIポートが無いので要注意。
僕は、10年前に買ったEIZOのモニターを使っていて、そのモニターにはUSB-Cポートもディスプレイポートも搭載されていないため、ディスプレイポートからHDMIポートに変換するアダプタを使って接続しています。
パソコンとの接続方法
「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」のパソコンとの接続手順は以下の通り。
- 電源ユニットを右端のDC入力ポートに接続
- 付属のThunderbolt3ケーブルをその隣のPC接続用ポートへ接続
Thunderbolt3ポートが2つあるため混乱しがちですが、それさえ間違わなければ簡単にセットアップできます。
外部モニターと接続したい場合は、Thunderbolt3、USB-Cまたはディスプレイポートケーブルを使って接続。HDMIポートが無いので、HDMIで接続したい場合は、変換アダプタや変換ケーブルが必要です。
USB-C to HDMIであれば、Macbook Pro本体に直接指すこともできるので、そっちのほうが僕的にはおすすめです。
ただそうすると、このドッキングステーション上で使えるUSB-Cポートは前面にある1つになってしまうので、その点は要注意。
実際に3週間使ってみた感想
ここからは、僕が「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」を使ってみた感想を良い点も不満な点も含めて紹介していきます。
スペック
スペックに関しては、正直オーバースペックすぎて非の打ち所がありません。映像制作のプロやトップYouTuber向けの製品といった印象です。
- PD対応:最大85w
- Thunderbolt3:最大40Gbps
- SDカードスロットUHS-Ⅱ
- シングルモニター:8K/30Hz
- デュアルモニター:4K/60Hz
- デイジーチェーン:最大6台
- USB-A 3.0 : 4つ
現在の僕の環境で発揮できる機能といえば、PowerDeliveryによる給電とSDカードスロットといったところ。
最大85wで給電できるため、15インチ以下のノートパソコンであれば十分な給電能力があります。
製品名 | サイズ | 電源 |
---|---|---|
Dell Inspiron 14 5000 | 14インチ | 45w |
Dell Inspiron 15 5000 | 15.6インチ | 45w |
Macbook Pro 13インチ | 13インチ | 61w |
Macbook Pro 15インチ | 15インチ | 87w |
Macbook Pro 16インチ | 16インチ | 96w |
Surface Laptop 3 | 13.5/15インチ | 65w |
ポイント
85w以上が必要なノートパソコンも充電は可能ですが、通常より充電速度が遅くなってしまうとのこと。(メーカーに確認済み)


ポート数
ノートパソコンのポート数不足を解消するにはこれで十分。
- Thunderbolt3 × 1(PC接続用は除く)
- USB-C × 1
- USB-A × 5
- ディスプレイポート
- SDカードスロット
- 有線LANポート
- オーディオジャック
僕の使用環境はこんな感じです。
キーボードとマウスはワイヤレスのものを使っているので、ケーブルは常時差し込んでいますが、充電時のみ接続する感じです。
ポータブル外付けHDDは常時接続していないので、使用時だけ前面のUSB-Aポートを使用。接続機器が極端に多すぎない限り、十分なポート数だと思います。
ただし、前述したようにHDMIポートが無いのでかなり不便。
前面のUSB-Cポートはデータ転送用でディスプレイ出力に対応していないので、デュアルディスプレイ出力をしたい場合は、背面のディスプレイポートとThunderbolt3ポートの使用が必須です。
液晶ペンタブレットも例外ではなく、背面に接続する必要があるので要注意。
注意ポイント
デュアルモニター時の注意点
- USB-C
- ディスプレイポート
この順番で接続した場合、正常に2つのモニターへ出力されますが、
- ディスプレイポート
- USB-C
順番を逆にすると、USB-Cで接続したモニターには出力されないバグがありました。
メーカーに確認したところ、ケーブルや変換アダプタを変えると改善可能とのことですが、どの組合せが良いのかは一概には言えないそうです。


放熱性
使い始めは、USB-Cによるシングルディスプレイ出力かつ室温が18℃以下の環境で利用していたので、熱は全然気になりませんでした。
でも、ディスプレイポートにもう1枚モニターを接続したことと、室温が20℃以上になったくらいのタイミングであきらかに熱を持っていることに気が付きました。
極端に熱くなってはいないので、今のところ熱暴走して故障するような心配はありませんが、Amazonのレビューでも熱くなりすぎるという口コミもみられるので、熱が気になっているのは僕だけではないようです。
夏場の暑い時期に、どの程度熱をもつのか経過観察してみます。
安定感
製品の機械的な安定感ではなく、物理的な安定感についてですが、横に広くて低い作りなので安定感は抜群。
Ankerのドッキングステーションは、縦長で不安定だったのでこの点は安心できます。
横に広い分デスクのスペースをとってしまうので邪魔という不満もありますが、背が低いのでモニタースタンドの下に収納が可能。
デスクトップをシンプルにしたいという人はぜひ使ってみて下さい。
Macで有線LAN運用する場合は、ネットが使えなくなる場合があるので要注意
使っているOSやネットワーク機器などにより、以下のバグがレアケースではありますが発生するようです。


このドッキングステーションとMacbookを接続し、有線LANを使う場合、Macbookをスリープモードにしてしばらくすると、同じネットワーク(ルータ)を利用している機器でインターネットに接続できなくなる問題が発生します。
そのため、Macbook で有線LAN運用を考えている人は要注意。ちなみに、スリープではなく、シャットダウンやケーブルを抜いて接続を解除すれば問題は発生しませんでした。
Belkinの担当者に確認したところ、以下の手順で解決できる可能性があるとのこと。
- 周辺機器をドッキングステーションに接続した状態で、Macとの接続を解除し、電源ケーブルを抜く
- MacのSMCリセットを行う
- ドッキングステーションを再接続し、バグが改善されたか確認
使っているWi-Fiルータやセキュリティソフトが影響したのかわかりませんが、僕の場合は、残念ながらこの方法を試しても改善がみられませんでした。
幸いなことに、無線接続でも速度に支障がなくネットを利用できているので、現在は有線LANは使わずにWi-Fi運用で利用しています。
有線LAN運用を考えている人は、致命的なバグになりうるので、覚えておいてください。
万が一このバグに直便した場合は、
- 上記で紹介したSMCリセットの手順を試す
- 無線LANで運用する(有線LANを使わない)
- メーカーに問い合わせる
これらを試してみてください。
Belkin Thunderbolt3 Dock Proがおすすめな人とそうでない人
ここまで紹介してきたことを踏まえて、僕が思う「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」がおすすなユーザは、高性能なカメラを持っていて、動画編集や写真などのクリエイティブな仕事をしている人。
または、ディスプレイポートやThunderbolt3ポートを搭載した高解像度のモニターを既に持っていて、ドッキングステーションを介して配線をすっきりさせたい人です。
逆に、USB-AやSDカードが使えればよく、一般的なUSB-Cハブとして使用したい人にはオーバースペックであり、高価なのでおすすめしません。
そんな人には、小型で持ち運びもできて、価格が圧倒的に安いこのUSB-Cハブがおすすめです。
まとめ
- 「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」は、最大85wのPD、8K/30Hz、UHS-Ⅱに対応したハイスペックなドッキングステーション
- ケーブル一本でPCと接続でき、ノートパソコンのポート不足を解消し、デスクトップパソコンのような運用が可能になる
最近のノートパソコンは、小型&軽量化が進んだ反面ポートが少ないというデメリットがあります。
でも、このドッキングステーションを利用すればその問題は解消され、自宅の作業環境をよりシンプルかつハイスペックに整えることが可能です。
ACアダプタが大きいので、さすがに持ち運びにはおすすめしませんが、外出時にはポータブルタイプのUSB-Cハブを利用することで、ポート不足は気にならなくなることでしょう。
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ブランドを統一したい人は、BelkinからもUSB-Cハブが発売されています。
気になった人は、ぜひ購入を検討してみてください。