ノートパソコンのポート不足を解消できて、デスクトップパソコンのように使えるようになるツール「ドッキングステーション」。
テレワークの環境を整えるために探している人も多いのではないでしょうか。
僕はこれまで、数種類のドッキングステーションを紹介してきましたが、今回はそれぞれのドッキングステーションの特徴を比較し、目的別におすすめなドッキングステーションを紹介します。
ドッキングステーションを選ぶ上でのポイント
ドッキングステーションを選ぶ上で、次の3つのポイントを抑えておく必要があります。
Power Delivery対応のものを選ぶ
Power Delivery(PD)とは、ドッキングステーションを介して接続しているパソコンに給電する技術のこと。
PD対応のUSB-Cハブであれば、ケーブル一本で給電・ポート増設ができ、すっきりとした配線になります。
また、本来電源ケーブルを接続するはずのポートを1つ節約できるため、余分に周辺機器を接続できるのでめちゃめちゃ便利です。
必要なポートを備えているものを選ぶ
8in1、12in1など、1台で複数の役割を備えているドッキングステーションですが、ポートの数だけに気を取られて購入すると失敗します。
例えば、HDMI接続が必要なディスプレイしかないのに。ディスプレイポートのみ搭載しているドッキングステーション選んだり、USB-Aでの周辺機器接続がほとんどなのに、USB-Aポートが少ないハブを選んでしまうこと。
もちろんポート数が多いことに越したことはないのですが、ドッキングステーションによって搭載しているポートの種類が異なるので、接続する予定の周辺機器に合わせて選ぶようにしましょう。
環境に合わせた置き方が出来るものを選ぶこと
USBハブには、縦置き型、横置き型、ポータブル(持ち運び)型の3種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。
縦置き型のドッキングステーション
縦置き型のドッキングステーションは、横幅がないため狭い机の上に置いても場所を取らず、省スペースで利用が可能。テーブルとの接地面が少ない分、熱を持ってもこもり辛いメリットがあります。
ただし縦に長い分、形によっては不安定なものもあるので、転倒してしまう心配があります。
横置き型のドッキングステーション
横置き型のドッキングステーションやUSB-Cハブは、縦置き型に比べて安定感が抜群。
倒れる心配は絶対にありませんが、横に広いのでその分のスペースを専有してしまうこと、そして地面との接地面が多い分、熱が逃げにくいというデメリットがあります。
ポータブル型のUSBハブ
ポータブル型のUSBハブは、小型で持ち運びに便利なのが最大のメリット。
ただし、ドッキングステーションに比べてポート数が少なくなってしまうので、たくさんの周辺機器を接続できないというデメリットがあります。
これらのポイントをふまえて、スペックを確認していきましょう。
ドッキングステーションのスペック比較
メモ
※1 付属のアダプタは60Wのため、100Wのアダプタが別途必要
詳しい人は、ポート数や規格を確認して、自分の環境に一番適しているものを選んでみてください。
真ん中の2つは高速通信が可能なThunderbolt3に対応しているため、Macbookなどの機能性最大限に発揮したい人におすすめです。
選ぶ上での最重要ポイント
Power Delivery(PD)対応であればパソコンに給電しながら利用できるので、必ずPD対応のものを選びましょう!
目的別おすすめドッキングステーション
通信速度とかスペックとかよくわからない。という人のために、目的別におすすめなドッキングステーションを選んでみました。
どれを選んでいいかわからず困ったら参考にしてみてください。
安さ重視。出先で使いたい人は小型のUSB-Cハブ一択
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Opro9 USB-C 8ports with line Docking ビュー。持ち運びに最適な1台8役のUSB-Cハブ
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外での利用も考えている人におすすめなのは、持ち運びに便利なポータブルタイプのUSB-Cハブです。
据え置き型のドッキングステーションと比べて小さく料金も安いので、初めてUSBハブを購入する人やUSB-AやSDカードスロットがどうしても必要という人におすすめ。
注意ポイント
USB-Cハブという名前のせいで、USB-Cポート数が沢山ありそうなイメージがありますが、実はそうではありません。
USB-Cポートに接続して、その他のポート(USB-AやSDカードなど)を増やすためのものと捉えたほうがいいかもしれません。
USB-Cポート自体がPD(充電)専用のものが1つだけついているものも多いため、Macbook AirのようにUSB-Cポート数が少なく、単純に使えるUSB-Cポート数を増やしたい人は購入前に要チェックです。
AnkerのこのUSB-Cハブは、データ転送用のUSB-Cポートが余分に1つ搭載されているので、必要であればこっちのほうがおすすめ。
HDMIポートを搭載しているので外部ディスプレイを1枚接続可能。
コスパ優先でポート数も確保したい人向け
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ANKER PowerExpand 12 in 1 USB-C Dockレビュー。Macbookのポート不足を解消する省スペースのUSB-Cハブ
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ポート数と価格のバランスが良い製品を探しているなら、据え置き型のUSB-Cドッキングステーション(Anker 12in1 USB-C Dock)がおすすめです。
上で紹介したようなモバイル型のUSB-Cハブよりも搭載されているポート数が多く、Thunderbolt3ドッキングステーションのように高価じゃないため、一般的なユーザでも購入しやすい商品です。
HDMIとディスプレイポートを搭載しているので、トリプルディスプレイが可能。
アダプタ&PC接続、など常時接続すべきポートは背面に配置されているので、全てのポートを埋めてしまっても、前面からみるとすっきりとした配線になります。
縦に長い分横幅を取らないので、デスクをスッキリさせたい人におすすめです。
性能重視、プロのクリエイター向けならThunderbolt3ドッキングステーション
ポート数が多く、高速データ転送や高画質外部ディスプレイ出力が可能。とにかく高スペックな製品を探しているならThunderbolt3ドッキングステーションがおすすめ。
ポート | 転送速度 |
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Thunderbolt3 | 40Gbps |
USB 3.1 | 10Gbps |
USB 3.0 | 5Gbps |
SDカード UHS-Ⅱ | 312MB/s |
ご覧のように高速データ転送が可能なポート&SDカードスロットが搭載されているので、ハイスペックなカメラで撮影した容量の大きい動画や写真も短時間で転送可能。
逆言ってしまえば、サイズの大きいファイルをあまり取り扱わない人ならオーバースペック&高すぎるのでおすすめしません。
動画編集や画像編集のプロ向けの製品だと思ってください。
ポート数など細かな違いはありますが、「Anker Thunderbolt3 Dock」と「Belkin Thunderbolt3 Dock Pro」のスペックは同等です。
両者の大きな違い
- 縦置き
- HDMI
- 横置き
- ディスプレイポート
2つのドッキングステーションの大きな違いは、置き方とディスプレイポート。
縦置きは横幅を取らないのでより省スペースですが、高に長い分不安定。一方の横置きは、横に幅を取りますが、安定性抜群でモニタースタンドの下に収納可能です。
外部ディスプレイとの接続は、HDMIの方が汎用性が高いので、個人的にはディスプレイポートよりHDMIの方がおすすめ。
とまぁざっくり比較していますが、結局のところこの2つは好みで選んでいいと思います(笑)
それぞれのドッキングステーションの詳しいレビューは以下の記事を御覧ください。
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Anker PowerExpand Elite 13-in-1 Dockレビュー。Thunderbolt3対応M1Macbookにおすすめの最強ドッキングステーション
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まとめ
- 安くコスパが良いものなら小型のUSB-Cハブがおすすめ
- ポート数と価格のバランスが良いのはUSB-Cタイプのドッキングステーション
- とにかく高スペックなものがいいならThunderbolt3タイプのドッキングステーションがおすすめ
今回は、僕がこれまで紹介したUSB-Cハブとドッキングステーションを元に、目的別におすすめのものを簡単にあげてみました。
テレワークがより普及し始め、自宅の仕事環境を整えようと思っている人も多いと思うので、紹介した内容を元に、自分にあったドッキングステーションを選んでみてください。
ちなみに、あまり高度な処理が必要なくて、テレワークの環境をより良くしたいなら、小型のUSB-Cハブで十分です。
ドッキングステーションよりも安いので、こちらを検討してみてください。